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【カーボンクレジットを学ぼう】第5章-2 クレジットはどこで管理される?― レジストリ(登録簿)と“償却(使った印)”

第5章-2:クレジットはどこで管理される?― レジストリ(登録簿)と“償却(使った印)”

クレジットは“証明書”です。でも紙の証明書を持ち歩くのは危ないし、偽造もされやすい。そこで現代のクレジットは、基本的に デジタルで管理されます。その中心が レジストリ(登録簿) です。
中高生向けにたとえるなら、レジストリは 「クレジットの銀行口座」 みたいなものです。お金の残高が銀行のシステムに記録されているように、クレジットも「誰がどれだけ持っているか」がレジストリに記録されます。

1) レジストリがやっていること(超重要)

レジストリの役割は、主にこの4つです。

  1. 発行(Issuance):クレジットを生み出して口座に入れる
  1. 移転(Transfer):売買で持ち主を移す
  1. 保有(Holding):誰が持っているかを記録し続ける
  1. 償却/リタイア(Retirement):使ったクレジットに“使用済み印”を押して二度と使えないようにする

特に4つ目の 償却(しょうきゃく) がめちゃくちゃ大切です。
なぜなら、クレジットは「使った」と主張するなら、その分を市場から消す必要があるからです。これをしないと、同じクレジットが何回も使われてしまいます。
たとえるなら、ちょっと古いかもしれませんが、映画館やライブのチケット。入場するときにチケットを“もぎる”から、同じチケットで何回も入れませんよね。クレジットの償却は、それと同じ役割です。

2) シリアル番号で“1枚ずつ”管理する

クレジットには、全世界で一つしかない シリアル番号(通し番号)1トンごとにつきます。これがあることで、

  • どのプロジェクトで生まれたか
  • いつ発行されたか
  • 今の所有者は誰か
  • すでに償却されたか

が追跡できます。
中高生向けに言うと、これは「学生証番号」「受験番号」に近いです。番号があるから、取り違えが起きにくくなります。

3) 二重カウントを防ぐ“帳簿のルール”

レジストリの価値は「改ざんしにくい記録」にあります。ここで問題になるのが 二重カウント
同じ削減を2回カウントしたら、地球のCO₂は減っていないのに、書類上だけ“減ったこと”になってしまう。だからレジストリは、“世界の帳簿”を整える装置でもあります。 この帳簿をさらに強くするために注目されるのが ブロックチェーンです。
ブロックチェーンは、簡単に言うと「みんなで同じ記録を共有して、後から書き換えにくくする仕組み」。ただし、ブロックチェーンを使えば何でも解決!ではありません。大切なのは、入力するデータが正しいこと。間違ったデータを入れたら、強固に“間違いが保存”されてしまいます。だからこそ、5-1のMRVが土台になります。

4) “見える化”が進むと、信頼は上がる

レジストリが整うと何が良いのか。大きく3つあります。

  • 透明性:どこで生まれ、どこへ行き、使われたかが追える
  • 安心感:自分のクレジットが適切に管理され、二重使用が起きにくい
  • 比較:クレジットを、特徴をもとに選びやすくなる

将来は、スマホで「この商品が使ったクレジットはどこの森林?」まで見える時代が来るかもしれません。そうなるとクレジットは、ただの数字ではなく、「物語のある証明書」になります。

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